マルセル・ダイス ベルケム 2019 / Marcel Deiss Berckem 2019
アルザスに初めてテロワールの概念を持ち込み、
ワイン法をも変えたアルザスワインの革命派。
現代アルザスワインのトップクラスに君臨する
マルセル・ダイスの百花繚乱の逸品
【テイスティングとペアリング】
美味しいという言葉が口から漏れる素晴らしいバランス
澄んだ輝くゴールド色。蜂蜜、ダマスクローズ、完熟した桃が混じる複雑で芳醇なアロマ。口に含むと、非常にドライかつきめ細かい口当たりで、果実の熟度を感じさせるトロピカルフルーツの豊満で厚みのある風味が広がります。
ベルケムのキーワード「陽光、広がり、共響。太陽の光を受けて、豊かで活力に満ちたワイン」のとおり、百花繚乱のような香りと味わい、風格を感じる表現が逸品です。
マルセル・ダイスのワインに共通する余韻の長さも十分。
マルセル・ダイスが「余韻の長さは、畑仕事の質が正確に正比例し、醸造技術等によるごまかしは絶対にきかないし、長期熟成への絶対条件である。」とするように、今飲んでも美味しいワインですが、最低10年ほどの熟成ポテンシャルを感じる白ワインです。
甘やかな風味、果実味に応える料理と。
甜麺醤を使った北京ダックソース(鶏肉や豚肉でも)、酢豚などとも好相性。甘味のある白味噌を使った煮炊きもの、西京焼きなどとも。
産地:
フランス / アルザス地方
品種:
アルザス13品種の混植・混醸
(リースリング、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、ピノ・ブラン、ピノ・オーセロワ、ピノ・ブーロ、ゲヴュルツトラミネール、トラミネール、ミュスカ、ミュスカ・ア・プティ・グラン、シルヴァネール、シャスラ、ローズ・ダルザス)。
栽培:
「陽光、広がり、共響」- 本拠地ベルグハイム村の複数の区画より。合計0.8ha。平均樹齢15年。
土壌:
石灰質・泥灰土質土壌。
収量:
40hl/ha。
醸造:
12ヶ月間シュール・リー熟成。
味わい:
白・辛口
【造り手について】
1744年から続くダイス家は、フランス・アルザス地方ベルクハイムに位置しています。1945年に故マルセル·ダイス氏がワイナリーを設立し、現在は3代目である現当主ジャン・ミシェル・ダイス氏が継承。
アルザスのカリスマ的存在であると同時に、フランスを代表する名匠の一人「マルセル·ダイス」は、アルザスワインに初めて「テロワール」という概念を持ち込み、「ワインに違いを与えるのは品種ではなく、テロワールである」という哲学のもと、大論争を巻き起こし、当時はかなりの変人扱いをされたそうです。そして、その気骨の精神を継承した現当主が遂にAOC法の改正(ラベルに品種名を表記しなくてもよくなったこと等々)を成し遂げました。
2020年からリリースされたマルセル·ダイスの新シリーズ
村名ワインのコンセプトはこのワインがスタート。以前からリリースされていたキュヴェだが、今回ラベルをリニューアル。ベルケム村のリウ・ディ「グラッフェンレーベン」「リッテルプファッド」の合計0.45haの畑より、平均樹齢30年のアルザス全て伝統品種13品種(リースリング、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、ピノ・ブラン、ピノ・オークセロワ、ピノ・ブーロ、ゲヴュルツトラミネール、トラミネール、ミュスカ、ミュスカ・ア・プティ・グラン、シルヴァネール、シャスラ、ローズ・ダルザス)使用した、ダイスのテロワール至上主義を象徴している1本。泥灰土質・石灰質土壌。曼荼羅(まんだら)を想起させるラベルデザインも独特で、テロワール独自のスタイル、気候、色など、その場所から出るエネルギーからインスパイアされた「心の色」をデザイン化したもの。
「ブドウの樹は、自ら養分を求めて根を土中に伸ばす。この土中深くにあるものがその土地のテロワール。そこは気候の影響もほとんど受けない。根が地表に留まると気候の影響を受け、土地の個性は失われてしまう。ビオディナミ農法も、このテロワールを引き出すための手段に過ぎない」
栽培はビオディナミを採用。手間暇をかけ驚くほどの低収穫。全て手摘みで収穫し、細心の注意を払い長い時間かけてゆっくりと圧搾。醸造にはフードル(大樽)を使う。マロラクティック発酵はほとんどおこなわない。ワインは1年間、澱の上で寝かす(シュール・リー熟成)。
アルザスの土壌は、太古の地殻変動に由来する極めて複雑で多様なものです。個々の土地の強烈な個性をそのままワインに表現することが、ダイス自身の人生そのものだというように、彼が昔から提唱する、畑の個性に基づく「プルミエ·クリュ」を実現させるべく今もなお追及は続いています。
また、ダイスの全てのワインに共通していることではありますが、この新シリーズも当然の如く、もの凄くポテンシャルが高く、抜栓後1週間以上経っても十分楽しめる活力に満ちています。
(インポーター資料より)