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シャトー フォンヴェール シャトー フォンヴェール ブラン AOP リュベロン 2022 / Château Fontvert Château Fontvert Blanc AOP Luberon 2
素朴さの中にある心惹かれてやまない魅力
南仏リュベロンの心温まる1本
【テイスティング】
桃や洋梨など熟した果実やフローラルな香り。
すーっと素直にまっすぐ、ただワインの美味しさが伝わってくるような、シンプルだけれどなかなかない味わい。
産地:フランス / ローヌ渓谷 リュヴェロン
葡萄品種:ヴェルメンティーノ、グルナッシュ・ブラン
タイプ:白辛口
【造り手について】
リュベロンの中心部、ルールマランの町に、シャトー フォンヴェールのブドウ畑が広がっている。このドメーヌの歴史は1598年に遡る。3世紀以上にわたり、ユグノー家によって運営。1958年からMonod / モノ家が所有している。ノーベル賞受賞生物学者で市長だったオリヴィエ・モノ氏が購入し、現当主はジェローム氏が務める。
実質的に栽培・醸造を采配するのはMichal Renaud / ミケル・ルノー氏。彼は2009年からビオディナミ農法に取り組み、2014年にDemeter取得。42haの所有地の内20haを耕作。
リュベロンはローヌで最も東のエリアで、プロヴァンスに近い。気温が高く乾燥した気候だが、山の麓に位置した畑は、冷たい風が対流している。そのため、ブドウの自然な酸味が保たれ、ワインの微妙なバランスが生まれる。土壌は砂質と泥質の海洋堆積土壌であり、
香り豊かなフィネスある味わいがもたらされる。
〈栽培について〉
2008 年にビオロジック認証取得、2009 年からビオディナミ農法に取り組み始め、2014 年にデメテール認証を取得している。ビオディナミの基本的な考え方となる生物多様性を重視していて、42ha の敷地のうちブドウ畑は 22ha はし、周囲にオリーブやトリュフのとれる林、その他の木々なども植樹している。
馬や羊なども飼育する予定。ブドウ品種は、シラー、グルナッシュノワール、サンソー、ムールヴェ―ドル、グルナッシュブラン、ヴェルメンティーノ。
これらが石灰質、粘土質、砂質、砂質と石灰、粘土と砂質というテロワールにそれぞれ植わっている。基本的には石灰質にシラー、暑さに強いムールヴェドルを砂質、粘土質に白品種を植えているが、ユニークなのは各ブドウ品種の区画を一ヵ所にまとめていない点だ。 霜害や雹などはピンポイントに襲ってくるので、各エリアに品種が散らばっていれば、どこかが襲われても別のエリアのブドウは助かる。あるいは干ばつの年でも、地下水脈の流れる畑のブドウは無事に育つ。
生物多様性を重視し、林に近くイノシシに襲われる畑には、イノシシが食べるためのムールヴェドルを外側に植えて、他のブドウが食べられないようにする。駆除するのではなく、共生を目指す考え方だ。
平均樹齢は 35 年で、故意に収量を落とすことはしない
〈醸造について〉
酵母添加が禁じられているビオディナミの醸造で、発酵をスムーズに行なうためには温度管理がもっとも重要と考えている。
しかし一般的に温度管理がしやすいとされるステンレスタンクはほとんど使用しない。
2004 年に建て替えられた近代的な醸造所には、旧式のコンクリートタンクが並んでいる。
容器が分厚く、大容量(50hl)のコンクリートタンクは、ステンレスタンクよりも急激な温度変化が起きにくく安定しているとのこと。温度が高すぎる場合には冷却用の棒(のようなもの)を中に入れて冷やす。いったん温度が下がれば40 時間は一定に保つことができるため、常に冷却が必要なステンレスタンクよりもエコロジックだし、コストもかからない(ただし、コンクリートタンクは動かせないのと、一定量の液体が必要なのが欠点。)
シラーとムールヴェドルの上級キュヴェに関しては、量が少ないので台形の樽を使っている。
AOP リュベロンでビオディナミ農法を実施する生産者はここだけ。
流行りの色の薄いロゼは直接圧搾法で造るが、果汁を取るこの方法だと酵母のいる皮や茎との接触が少なく、発酵が進みにくい。そのため多くの生産者が酵母添加をするが、デメテールでは酵母添加が許されていないのでピエ・ド・キューヴを使用している。収穫の 10 日前に熟したブドウを摘んで、小さなステンレスタンク(このためにステンレスタンクがある)で醸し、発酵のスターターにしている。
(インポーター資料より)