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ドメーヌ・デュ・パテルネル カシ エスプリ・ド・ファミーユ 白 2021 / Domaine du Paternel Cassi Esprit de Famille AOC, Blanc 2021
AOCカシのテロワールの、さわやかなワインだけでなく、非常に複雑なワインも生み出す可能性に注目。
ドメーヌのノウハウを生かし、より複雑なアロマと、豊かなボディ、熟成の可能性を具現化した「エスプリ·ド·ファミーユ(=家族の知性·気質·意志)」。
【テイスティング】
ライムのようなフレッシュな風味とジンジャーを思わせるスパイシーなアロマ。
味わいは柑橘の清々しい旨味と酸味、そして柔らかさがあります。
爽やかでありつつ、優雅で上質な味わいのカシブラン。
ペアリングは、エスニック豚しゃぶサラダと。
生姜や茗荷の風味がよく合い、胡瓜の青っぽさ、レッドアーリーの絡みをワインがふわっと包んでくれます。そして、ナンプラー、ポン酢、マヨネーズで仕上げたドレッシングがこのワインのバランスと味わいに寄り添います。
この料理では、ワインの旨味に魚介よりも豚の甘みがよく合いました。
産地:フランス / プロヴァンス(AOCカシ)
品種:クレレット42%、マルサンヌ30%、ユニ・ブラン21%、ソーヴィニョン7%
エスプリ·ド·ファミーユは、樽で醸造および熟成させた、ドメーヌ初のカシ ブラン·ド·ブラン。
ドメーヌ最古のブドウ樹由来。というのも、樽での醸造と熟成を可能にするには、葡萄の果汁は充分に濃厚で、複雑でなければならないから。最も割合が高いのはクレーレットで、その他の品種とその割合はヴィンテージによって異なる。品種に関しては、このキュヴェに相応しい特徴を与えうる可能性を有するものが選択されています。
醸造:優しく圧搾した後、果汁を12時間清澄する。その後、樽に移され、ゆっくりと発酵が始まる。発酵期間は30~40日間。発酵後、澱引きはしない。最初は週1回、最終的には月1回、バトナージュを施し、澱が浮遊するようにする。澱が果汁の中で分解されることにより、ワインの豊かさと深みが増す。ドメーヌでは4年物の樽を使っているが、それは、樽をワインの特徴づけのためではなく、ワインの可能性や豊かさを表現するためだけに使うから。熟成期間は6ヶ月。夏前にはワインを清澄およびろ過せず瓶詰め。
コメント:金色に反射し、輝いている。柑橘類や白い花の香りがある。口に含めると、見事にバランスが取れていて、ベースはさわやかであると同時に豊かでもある。ミネラルや柑橘類、白果実のノートを帯びていて、余韻の長さも素晴らしい。絶頂に達すには熟成させる必要がある。10~12度でのサービスがお薦め。オオカミウオやイシビラメ、ニシウミスズキのグリルあるいはソース添え、アンコウやロブスターの料理との相性が良い。白身肉や子牛のマレンゴ風、鶏のシュプレームやアジア料理にもよく合う。食後の新鮮なヤギのチーズとの相性も抜群。すぐに飲むこともできるが、8~10年の熟成も可能。
味わい:白·辛口
【造り手について】
南仏で良質の白ワインを見つけるのは極めて難しい。
しかし、フランスで、「プロヴァンス最良の白」として広く認知されている素晴らしいワインがある。それが、マルセイユ/Marseilleの隣にある小さなアペラシオン、カシ/Cassis。
ブルゴーニュのシャンボール·ミュジニィやジュヴレィ·シャンベルタンと同じ1936年にAOCに認可されたカシは、南仏のみならずフランス最古の白のAOCの1つ。
栽培面積はシャンボール·ミュジニィとほぼ同じ180ヘクタール。蔵元の数は18軒にも満たない。少数精鋭の造り手たちが切磋琢磨しているワイン産地であり、アペラシオンの全生産量の75%を占めるのは白ワイン。
そのたぐいまれな品質は、カシの極めて特殊なテロワールに大きく由来しています。
ブドウ畑は、カプリ島の青の洞窟を髣髴とさせる神秘的なエメラルド·ブルーの海を見下ろす標高400メートル(フランスの海岸沿いで最も高い)の断崖絶壁の丘に位置しており、このため、ミストラル(フランス南東部に吹く地方風。冬から春にかけてアルプス山脈からローヌ河谷を通って地中海に吹き降ろす、寒冷で乾燥した北風)から守られ、地中海から吹き付ける海風の恩恵を最大限に受けます。春の雨が芽吹きを助け、秋の雨によって乾燥しきった大地が活性化。
年間3,000時間に及ぶ日照量と腐植土に恵まれない痩せた土壌のため、ブドウ樹は地中深く根を伸ばして水分や養分を取り込まなければならず、結果として地中のミネラルや豊かな滋味がワインの味わいに見事に反映されたワインが生まれます。
そのカシで常にベスト3に挙げられる蔵元が、ドメーヌ・デュ・パテルネル/Domaine du Paternelだ。とりわけ、白ワインの名声が高い。
2001年に50周年を迎えたドメーヌ・デュ・パテルネルは、1951年にピエール・カティノー/Pierre CATHINAUDによって創設された家族経営のドメーヌであり、ドメーヌのブドウ畑は、地元で「シャルルマーニュの王冠」と呼ばれる山塊の山腹に位置している。粘土石灰質土壌の北西向きの斜面で、石壁で仕切られた段々畑になっている。
畑には除草剤、殺虫剤などは一切使用されず、土は耕耘され有機栽培で葡萄栽培が行われている(2012年ヴィンテージから、有機栽培認証を取得)。また、短小剪定とグリーン・ハーヴェストによって収量を制限し、ワインの豊かさや複雑さのために必要な清潔に熟した凝縮した果実を得るように努めている。収穫は熟成のピークを向えた迎えた葡萄のみを収穫するために、1ヶ月半に亘って区画ごとに別々に行われる。葡萄は手摘みで収穫され、小さなケースに入れて運搬される。その後、伝統に培われたノウハウと最新の設備によって醸造が行われている。設立当初23ヘクタールだった畑は、37ヘクタールに広がり、クレーレット、マルサンヌ、ユニ・ブラン、ドゥシヨン、グルナッシュ、サンソー、ムールヴェードルが栽培されている。
クレーレット、マルサンヌ、ユニ・ブラン、ドゥシヨンのアッサンブラージュから生まれるこのワインは、若いうちはそれぞれの品種独特のアロマと、新鮮な口当たりを持つ生き生きとしたワインで、しばしば地中海のかぜの影響によってもたらされたヨードの風味が余韻に感じられる。ヴィンテージに恵まれると10年近く熟成させることが可能で、ワインは蜂蜜のような色合いを帯び、複雑な芳香を備え、偉大なブルゴーニュの白ワインにも比肩するものとなりうる。
(インポーター資料より)