バッド・ボーイ“シャルドネ”(ヴァン・ド・フランス)白 2019 / Bad Boy Chardonnay Vin de France, Blanc 2019

ボルドーでシャルドネ?!

やんちゃ者のテュヌヴァンの新たなる挑戦。

わずか1haの畑のシャルドネに由来、

ヴァランドロー・ブランの熟成に使用した樽で熟成した白ワイン。
 


 

【テイスティング】

滑らかな酒質で丸みのある口当たりのユニークなシャルドネです。

いわゆるこれまで経験してきたシャルドネとは違う個性をそなえており、面白みや驚きがありますが、それだけに止まらない、美味しさをしっかりと感じさせてくれる1本です。

トロピカルフルーツや採れたての蜂蜜のような風味、穏やかな酸、ややボリューム感もある印象。

 

【評価】

「ピーチとマンゴーの香りが豊富で、シンプルだがけれどはっきりと定義されており、非常に強烈。味わいは丸みを帯びており、蜂蜜に始まり、近年のヴィンテージに比べ酸味が低く、余韻はトロピカルなノートに生姜が添えられている。」

『ヴィノス』(2020年6月)2019バッド・ボーイ シャルドネ (85-87)点

 

【ペアリング】

・鶏のはちみつしょうが煮

・さつまいもスティックの蜂蜜マスカルポーネ添え

・フルーツトマトのクリームパスタ

・カボチャとクリームチーズのサラダ

など、素材の味わいと円やかなテクスチャー、ほのかな甘やかさのある料理と。

ですが、神経質になることなく、様々なお料理と気さくに楽しめる1本でもあります。ちょっと洋食よりのお料理がお勧めです。

 


 

産地:

フランス / ボルドー地方

 

原産地呼称:ヴァン・ド・フランス

 

品種:

シャルドネ 100%

 

栽培・醸造:

シャトー・ヴァランドロー、ヴィルジニー・ヴァランドローに使われる白ブドウの畑のすぐ隣の1haに植えられたシャルドネに由来。南東向きの粘土石灰土壌。2012がファースト・ヴィンテージ。植樹比率は8,000本/haで、厳しい剪定を行い収量は50hl/ha。

 

ブルゴーニュ・ブラン好きのテュヌヴァン夫妻は、ボルドーの伝統的な品種以外の品種を植えてみたいと考え、2011年に成功するかもしれないという期待を込めてシャルドネを植樹。

 

発酵は500リットルのバレルで実施。

熟成は50%は500リットルの同じバレルで,50%は新樽で10ヶ月シュール・リー熟成。

“ヴァランドロー・ブラン”の熟成に使用したバリックが使用されている。

濾過して瓶詰め。

 

AOCボルドーではシャルドネ品種は認められていないため、ヴァン・ド・フランスとしてリリースされた。規格外のワインとして、やんちゃ者シリーズの“バッド・ボーイ”の名を取った。2019年物の生産本数は約2,100本。 

味わい:

白・辛口
 


 

【造り手について】

 

銀行員としてのキャリアを積みながら、様々な出会いを通して本物のワインと日常ワインがある事を知ったジャン=リュック・テュヌヴァン。

銀行を退職後、1990年、フォンガバンFongabanの自宅近くに0.6ヘクタールの畑を購入。その後ワインの販売、そして生産を手がけ、いまや世界トップレベルのワイン生産者兼コンサルタントとなったジャン=リュック・テュヌヴァン。

 

ポムロールの小さな畑から造られるル・パンを試飲したことが、彼自身の手で最高のワインを作りたいという熱き思いに拍車がかかったという。サンテミリオンの街中の小さな醸造所でガレージ・ワイン<シャトー・ヴァランドロー>とともに、彼がワイン業界のスターとなるには10年もかかりませんでした。

ワインに対する飽くなき探求と情熱、そして決断がシャトー・ヴァランドロー1991を生み出しました。それは素晴らしい冒険の始まりと輝かしい成功で、影響を受けた多くの生産者達がガレージ・ワインを作り始めたといいます。

 

 

 

一粒のブドウにこだわる

いわゆるミクロキュヴェ、低収穫によって1粒のぶどうに最大のエキスを与えることで、果実味の凝縮したワインを造りだすのが他の生産者に影響を与えたテュヌヴァンワインの大きな特徴。

 

その際、妻ミュリエルの畑管理も重要な役割を果たす。それぞれの樹ごとの明確な剪定、ブドウへの風通しをよくするための摘葉、限界までの摘房、「1本の樹に6房のみ」しか残さないという徹底した畑の管理を行なっている。 

 

最高の熟成にこだわる

ブドウが完熟するのを待ち続けながら収穫日を決定する。仕込みでは、最大限のエキスを抽出させるために、ブルゴーニュでよく行われるバトナージュと呼ばれる手法(発酵樽の中で澱を攪拌させること)を用いる。清澄や濾過をせず,樽から樽への移し変えは3ヶ月ごとに行う。最高水準を求める一連の作業が、深い色合い、完熟味、芳醇さをもちあわせたワインを生み出す。 

 

きめ細やかな手作業

ワイン作りには手間を惜しまず、手作業にこだわり、現代の手法を取り入れつつも、その自然を最大限に活かし、きめ細やかに作業を行う。

ポリシーは常に畑の世話をするということであり、真冬の樹の剪定から収穫まで、驚くほどの作業をこなす。収穫は、家族同然の従業員と友人、熱心な顧客も含め、約30名のスタッフと共に、2日間で行い完熟しているぶどうを、的確に粒選りする。 

 

仕込みと醸造

 葡萄は醸造所に到着すると、房は選別台で選果される。次に破砕機でブドウを押し潰す。絞られたリッチで純粋な果汁のみが、オーク発酵樽に流れる。アルコール発酵が終わったValandraudの新酒は、マロラクティック発酵を行うために、新樽に移される。

今でこそ樽の移し変えは一般的にも使われる手法だが、新樽のコストも高く、リスクを伴うこの方法を彼は当初からなんのためらいもなく行った第一人者。この今日の成功の原点はここにある。

創業当初、仕込みと醸造は自宅のガレージで行なわれたため、一部のジャーナリストや評論家からは<ガレージ・ワイン>と揶揄されたが、2021年に、2年の工期を経て、新たな醸造所が完成した。湾曲した半月型のカーヴ。採掘した石のブロックは、建物の正面に再利用され、太陽光発電パネルで消費電力の何倍ものエネルギーを生成する。ワインツーリズムにも力をいれ、古いセラーは宿泊施設に生まれ変わった。 

 

 

(インポーター資料より)

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