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ル・シャ・ウアン ロリオ2021 / Le Chat Huant Loriot 2021
キュヴェ名のロリオとは
素晴らしい歌い手ですが控えめな
ウグイスの一種だそう。
ウグイスは春告鳥と言われるように
まさにその姿を思わせるソーヴィニヨン・ブラン。
【テイスティング】
冷やし過ぎない温度で。
開けたてから少し待つと、柔らかでふっくらとした温もりのある味わいが現れます。抜栓してからだと、2日目あたりから旨味が整い高まってきます。
ふっくらとした味わいの中に、八朔を思わせる青みのある酸とジューシーでほの苦い味わいが優しく姿を見せます。
舌にとどまる余韻が心地よく沈み広がる、優しさに満ちた味わいに癒されるソーヴィニヨン・ブランです。
【ペアリング】
柔らかで穏やかなソーヴィニヨン・ブラン。
一般的な印象の爽やかなソーヴィニヨン・ブランよりもぐんと落ち着きのある味わいですが、それゆえに合わせる料理の受け止め幅も広い印象です。フレッシュな青々しさのある野菜と柑橘のサラダなどとの相性はもちろん、酢橘やレモンを絞ったムニエルなどとも。
産地:
フランス /ロワール
品種:
ソーヴィニヨン・ブラン100%
土壌:
粘土 シレックス
栽培・認証:
ビオロジック
醸造:
21年は雹の被害が甚大で収量が激減しましたが、9月に収穫後プレス、グラスファイバータン
クで発酵·熟成しました。
味わい:白辛口
やや粘性のあるグリーンイエロー色、ハッサクや柚子ピール、ペパーミントの爽快な香り、スッキリとした拡がりあるアタック、柑橘ジュー シーな味わいで柚子の香りが拡がるアフターです。
【造り手について】
2018年に誕生したロワールの新規ワイナリー Jeremie Choquet、非常に綺麗なワイン を産出する若手ですがロワールの有力生産者です。
その奥様Blandine Flochが新しいワイナリーを立ち上げました。
Jeremieと Blandineは、Thierry Puzelat氏やLesVins Contesの所で働きながら、2015年に出会いました。そして2018年から一緒にワイン造りを始めました。しかし残念ですが二人は別々の道を歩む事になります。2020年は権利の関係で2つの会社が同じ醸造所で造りました。なので、彼女の権利の方のワインはDomaine du Chat HuantになってJeremieと別のラベルにしました。そして2021年に彼女が醸造所を探し、正式に別れました。同時に彼女はDomaineからネゴシアンに会社を変え、Le Chat Huantになります。
Blandineは1986年9月17日ロワール生まれ。アンボワーズのBac Pro Viti-Oenoの醸造学校を出てしっかりと醸造学を学びました。2011年2012年とLes Vins Contesの所で ワイン造りを学び、その後きちんと現代醸造を学び、そしてVin Natureを選んだのです。 筋金入りの醸造家、私が選ぶフランスの女性醸造家best3に入ります。 2021年の7月、収穫が始まる前にやっと醸造所の契約を終え、その年の醸造に間に合いました。彼女もOlivier Lemassonを尊敬しております。彼女と色んな話をするとどうしてもオリヴィエの話になります。何故って彼女のワイン造りの原点はLes Vins Contesだからです。
2021年5月、オリヴィエが亡くなる1週間前に実はフランスでワインサロンがあり、 Blandineはオリヴィエと同じブースでした。その時にオリヴィエが彼女に変な質問をしまし た。「どうしてワインを造っているの?」醸造家が醸造家にこんな質問は普通しません。
この質問はジャーナリストが必ずしますが、造っている我々にはナンセンスな質問で、個人的には嫌いな質問の1つです。その時はBlandineも変だなと思いながらも気にしてませんでしたが、その1週間後の事件で彼女はショックを受けました。2021年VTG、ロワール、特に我々Touraineより北のChevernyは壊滅的な被害を受けました。オリヴィエもBlandineも他の生産者達も9割ものブド ウが無くなりました。
Blandineが独立した最初の年はこんなに厳しい年になりました。でも商売は不景気から始めろといいます。こういう年に独立した人は強いです。彼女にはワイン造りのセンスがあるからです。私は醸造家であると同時に鑑定家です。客観的にワインを試飲します。悔しいけど、彼女のワイン造りのセンスにはかないません。2018年に彼女がジェレミーと一緒に造ったワインを飲んでショックでした。最初から、それもこんなボロボロの醸造所でこんなワインを造っちゃうなんて凄い事なのです。子供も二人おりまだまだ小さいのでとても大変です。でもパワフルな彼女はその子供達が生きがいで2足の草鞋を履きながらワインを造り続けます。私はその彼女のワインがどんな風に成長するのか見守り続けます。 新しい醸造所に移り、最初に訪問したのが私です。これからどんどん沢山の国の輸入会社が訪問するでしょう。彼女色100%になった、本当にピュアなワインを飲んで驚く顔が想像できます。
(インポーター資料/新井順子氏の言葉より)