ポンサール レジリエンス NV(2021) / Ponsart Résilience NV (2021)
困難な2021年を乗り越えた、ムニエの芯と奥行きを映す特別なキュヴェ。
■ 詳細
生産者: ポンサール
産地: フランス・シャンパーニュ地方/モンターニュ・ド・ランス/ジャンヴリー、ジェルミニー
品種: ムニエ100%
タイプ: シャンパーニュ・白・辛口/ブラン・ド・ムニエ
醸造: 228Lおよび600Lのオーク樽で発酵・8ヶ月熟成後、瓶内で約42ヶ月熟成。ドザージュ2g/L。2025年11月デゴルジュマン。
■ 味わい
赤いベリーや白い花を思わせる華やかな香りに、ブリオッシュや焼き菓子を連想させる熟成由来のニュアンス。
口当たりはふんわりとした柔らかさがあり、きめ細やかな泡とたっぷりとした果実味が広がります。そこにムニエらしい豊かな果実の厚みと、緻密な酸が重なり、味わい全体を端正にまとめます。フィラディスも、赤いベリー、白い花、ブリオッシュのアロマと、果実味・酸の調和を特徴として紹介しています。
長い瓶内熟成によって泡は穏やかに溶け込み、果実だけではない複雑さと奥行きが感じられる仕上がり。
ムニエの豊かな果実感を軸に、熟成による香ばしさと緻密な酸が調和した、柔らかさと芯を併せ持つシャンパーニュです。
■ このワインの魅力
このキュヴェで何より印象的なのは、「レジリエンス=不屈の精神、適応力」という名前が、2021年というヴィンテージそのものを物語っていること。
2021年はシャンパーニュにとって非常に困難な年でした。雨が多く、栽培に厳しい条件が続いた中で、ポンサールはその年のブドウと向き合い、この特別なキュヴェを仕立てています。Succul’の商品説明では、ラベルに描かれた長靴、雨粒、雲間から差し込む太陽を、2021年の厳しい農作業、悪天候、そしてそこに訪れた希望の瞬間として説明しています。
品種はムニエ100%。ジャンヴリーとジェルミニーの2つの村に植わるムニエを使用し、ポンサールが得意とするムニエの魅力を真正面から表現しています。
醸造には228Lと600Lのオーク樽を使用。8ヶ月の樽熟成を経てから瓶内熟成へと移り、約42ヶ月という長い時間をかけています。2025年11月にデゴルジュマンされ、ドザージュは2g/L。
長期熟成による複雑性がありながら、ムニエらしい果実のふくらみを失っていないところも魅力。フィラディスが表現する「ふんわりとした質感」「きめ細やかな泡」「たっぷりとした果実味」「緻密な酸」という要素が一体となり、飲み進めるほどに奥行きを感じられる味わいです。
単なるヴィンテージ・シャンパーニュというより、難しい年を乗り越えた造り手の仕事そのものが、一本のワインに刻まれたキュヴェ。そこに、このワインならではの特別な魅力があります。
■ ペアリング
帆立や蟹のバターソテー、海老のグリル、鶏肉のロースト、豚肉のロースト、白身魚のムニエル、きのこのクリーム料理、熟成したコンテ
■ 生産者について
ポンサールは、モンターニュ・ド・ランスの北西部、ジャンヴリー村を拠点とする家族経営のシャンパーニュ生産者です。家族は数世代にわたってブドウ栽培に携わり、祖父の代には1960年代に地元の協同組合の設立にも関わりました。その後、両親の代に「ポンサール・デラガルド」というブランドを立ち上げ、現在はバティスト、シャルル、ベルティーヌの兄妹がそれぞれの役割を担っています。
2016年からバティストとシャルルが自らのブドウを使った醸造を始め、ベルティーヌが販売・発展面を担当。2025年には自前の圧搾・醸造施設を稼働させ、より自律したワイン造りへと歩みを進めています。約10haの畑を所有・管理し、ジャンヴリーとジェルミニーを中心に、ムニエ、シャルドネ、ピノ・ノワールを栽培しています。
ポンサールのワイン造りにおいて特に重要なのが、ムニエをテロワールのアイデンティティとして捉えていること。一般的な「脇役」としてではなく、モンターニュ・ド・ランス西部の土地を表現する主要品種として向き合っています。栽培は環境への負荷を抑えることを意識したリュット・レゾネを基本とし、収穫時のブドウの状態を重視。醸造も天然酵母による発酵を中心とした、比較的介入の少ないスタイルです。
《レジリエンス》は、そんなポンサールのムニエへの考え方を、2021年という特別なヴィンテージを通して表現した一本。悪天候に翻弄されながらも、その年のブドウを諦めるのではなく、樽と長い瓶内熟成を用いて丁寧に仕上げています。
困難な条件に適応しながら、その年にしか生まれない個性をワインとして残す。
《Résilience》という名前には、まさにポンサール自身の仕事への姿勢が込められています。
