ドメーヌ・ズリア イニシャル 白 2019 / Domaine Zuria Initial Blanc 2019
コルシカ島は、豊富な日照、年間を通して様々な方向から強い潮風が吹く、乾燥した気候の島です。
この自然環境ならではのナチュラルな葡萄が造られており、醸造もナチュールで、島固有のブドウ品種から生まれる独特の旨味あるワインが多いのが特徴です。
ドメーヌ・ズリアはコルシカ島の南、フランス最南の町、ボニファシオ市の高台にある開拓者のドメーヌです。
1960年代から姿を消したボニファシオ の石灰岩のテロワールを復活させることを目的に2010年に創設されました。
フィロキセラの被害を受けてから、100 年 程栽培されていなかったテロワールを、ズリアご夫婦と息子3人が切り開き、 葡萄の木を植え直しました。
その海に突出する純粋な石灰岩台地でビオディナミでコルシカ島の土着品種を 8Ha 栽培し、赤、白、ロゼのワインを造っています。
2016 年の初ヴィン テージ以降、石灰と海風の影響が強く反映され、シルキーでエレガント、かつ、ユニ ークなワインで名を揚げました。
樹齢が若くてもワインは繊細で深く、 その仕上がりが素晴らしいことを体現したキュヴェをリリースしています。
新しいドメーヌと新しいテロワールの誕生を是非ご堪能いただきたいワインたちです。
今回ご紹介するイニシャル ブランは、海の上の高台にある東向きの石灰土壌の畑で栽培された葡萄を使っています。
樹齢は10 年以下。
手摘みしたブドウをステンレスタンクで発酵した後、 木樽を30%とステンレスタンクを70%で熟成しています。
品種:ビアンコジェンチーレ60%、ヴェルメンティーノ30%、ジェノベーゼ 10%
【補足】
・ビアンコジェンチーレ(たまにジェンチーレに省略されています):
南コルシカの土着品種。コルシカ島にしか存在しない品種です。
柑橘、白い花やパッションフルーツの香りを持ち、とてもアロマティックな品種。酸味が低いのも特徴です。
・ジェノベーゼ:
元々イタリアの品種ですが現在はコルシカ島にしか栽培されていない葡萄です。アロマと酸味のバランスがとても良い品種です。
醸造:ステンレスタンク70%、樽熟成30%
味わい:白辛口
綺麗な藁色で、豊かな香りと雑味のない清冽な味わい、洗練と親しみやすさのバランスが心地の良い、とても美味しいコルシカ島のキュヴェです。
桃や洋ナシのような果実、ボニファシオのテロワールを表すヨード香とミネラルが感じられます。フレッシュなアタックの後、フルーツの香りが口に広がります。ボリューム感が美しく、このワインのバランスにまさにちょうど良い塩梅の木樽の香りも。
余韻が酸とミネラルに支えられて長く、心地よく、とても繊細でエレガントなワインです。
コルシカ島ボニファシオのテロワールが白ワインに非常に適しているとこのワインが証明しているかのような1本。
ホタテのタルタルなど魚介類との相性もいいですが、鳥や豚肉にも合います。
お料理の受け止め幅が広く、和食、洋食の色々な家庭のお料理と気軽に楽しんでいただける1本です。
ヴェルメンティーノのほのかな苦味が美しく、野菜を生かした料理などともよく合います。
味わいをふっくらと感じさせ、優雅に香りを届けるヴィオニエグラスがお勧めです。
サービス温度は10-12 度をお勧めとしています。